キミに言いたかった言葉
プロローグ



中学校に入学した頃、

私たちの噂はすぐに広まった


クラスの噂好きな女子たちが
私の周りを囲んで訊いてきた


「椿さんて1組の橘くんと付き合ってるの?」


この質問、何回目だろう…
そう心の中で思う


その度、私は首を振って

「付き合ってないよ、ただの幼馴染」

「えー嘘〜そうなのー?」

「幼馴染で今だに仲いいなんて凄いね〜」

「てか〜本当はお互い好きなんじゃないの〜?」

「んー私まだ恋とかわかんない」

「え、そうなのー?じゃあ初恋もまだとか?」

「…そうだね」

あーそろそろ愛想笑いするの疲れてきた

質問責めも嫌だし

どうしよう…
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