忍び寄るモノ
その日はお父さんが残業で遅くなったから保護者説明会にはお母さんだけが行くことになった。
同じクラスの人のお父さんとお母さんが車で迎えに来てくれてお母さんは乗せてもらうことに。
私は玄関で見送って二階の自分の部屋へと入るけど止まない雨のせいか落ち着かなくて。
慣れたようにベッドに寝転がってみても落ち着かない。
……荒木先輩が事件で亡くなった日も雨。
また事件が起きたりしないよね……?
そう思いながらスマホを右手でギュッと持つと光ってチャットが届いたことを知らせた。
画面をタップして確認するとそれは奈々ちゃんからのもので内容にちょっとホッとする。
奈々ちゃんからは「ちゃんとお留守番してなきゃダメだよ」と送られてきた。
私は「分かってるよ(笑)」と返してみる。すると「(笑)が怪しい!」とすぐに返ってきたから思わず笑ってしまう。
それから何回かやりとりをして奈々ちゃんとはお休みを送りあってチャットを終わらせる。
それからメールが届いているのに気がついてメールボックスを選んでメールを開いて見ると岡本君からだった。
「ちゃんと留守番してる?」って奈々ちゃんと同じ内容だし!
「ちゃんとしてるよ!」と返して少し待ったけど返事がないから私はスマホを枕の横に置いて仰向けの状態で天井を見た。