懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
「彗!!」


俺は自分の上着を脱ぎ、彗の目に押し当てた。


「おい、手伝え!!」


俺の上着だけでは止血ができない。


次々と流れる血液に、白いシャツはあっという間に赤に染まる。


「なんで……なんでこんな事に……!!」


良が泣きじゃくりながら上着を脱いで、彗の顔に押し当てた。


そのまま包帯のように巻いて、頭部で固定をする。


この部屋には救急箱のようなものもなく、今できるのは止血する事以外になにもなかった。


「外へでれたら、すぐに救急車を呼んでやるからな」


俺の言葉に彗は小さく頷く。


「でも、今はこれを料理しなきゃ……」


彗はそう言い、床に転がっている目玉を探す。
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