懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
それを彗の額に置く。


「のんびりしてる暇なんかないな……」


俺は彗の容態を見て呟く。


こうなれば、一か八かでやってみるしかない。


俺は立ち上がり、良へ向けて大股で歩いた。


「良、俺の考えを聞いてくれ」


他には聞こえないように小さな声で話かける。


嵐は彗の様子を気にしていて、俺たちから視線を外している。


「な、なに?」


真剣な口調の俺に、良は少し戸惑ったように瞬きをした。


「チキンライスが何であるか考えてみたら、1つの可能性が出て来たんだ」


「可能性!?」


思わず大きな声を上げる良を、俺は睨んだ。
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