懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
そんな嵐の胴体に後ろから両腕を回し、良が強引に立たせた。


「おい! なんだよお前ら!」


怒鳴る嵐の足首を掴み、そのまま2人で抱えるようにして移動する。


「え? なにしているの?」


百合が驚いた顔をして俺たちを見ている。


嵐は俺たちの腕の中で暴れ回り、テレビ台の上にドサッと落ちてしまった。


俺は咄嗟に足首を掴み、嵐から自由を奪った。


「良、手を押さえろ!」


「うん!」


「なんのつもりだ! 離せくそが!!」


俺と良に両手足を固定された嵐が、唾を吐きかけながら怒鳴り散らす。


あまりに暴れるので手を離すことができず、手錠をかけることができない。
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