懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
最初に傷を入れた5センチ分をあっという間に移動し、百合が嵐の腹部を左手でグッと押さえつけた。


止血しているワケではない。


肉を切り取りやすくするためだ。


百合は包丁の刃を上に向けて、そのまま一気に力を込めた。


ブチブチブチ!!


と肉が引きちぎれていく音が響き、嵐の体の中から包丁が引き抜かれる。


血に染まった包丁は蛍光灯に照らされてキラキラと輝き、少し泡立っている部分がガラス玉のように見えた。


もう、百合にはなんの抵抗もなかった。


まるで普通に料理をするように淡々と、嵐の肉を持ち上げ、残りの繋がっている部分に刃を当てる。


その後は数分ほどで嵐の肉をとることができた。


「これでいいの?」


手のひらに乗るくらいの小さな肉片。
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