懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
俺はそれを見て何も言えなくなった。
たったこれだけの肉で『チキンライス』は作れない。
この大きさなら、あと数か所は肉を削る必要がある。
黙っている俺を見て百合は大きく息を吸い込んだ。
「まだ、足りないよね」
「百合?」
「とりあえず止血しなきゃね」
百合はソファの上にある平たいクッションを1つ手に取り、それを嵐の腹部に押し当てた。
クッションには椅子に固定する長いヒモが付いていて、それを嵐の背中に回して固定をした。
白いクッションがあっという間に赤く染まって行く。
それでも、今できることはこのくらいしかなかった。
「どうしよう。太ももあたりから取ろうかな……」
百合が呟きながら嵐の体を眺める。
嵐はそれが理解できているのかどうかわからない表情で、ただ天井を見つめていた。
たったこれだけの肉で『チキンライス』は作れない。
この大きさなら、あと数か所は肉を削る必要がある。
黙っている俺を見て百合は大きく息を吸い込んだ。
「まだ、足りないよね」
「百合?」
「とりあえず止血しなきゃね」
百合はソファの上にある平たいクッションを1つ手に取り、それを嵐の腹部に押し当てた。
クッションには椅子に固定する長いヒモが付いていて、それを嵐の背中に回して固定をした。
白いクッションがあっという間に赤く染まって行く。
それでも、今できることはこのくらいしかなかった。
「どうしよう。太ももあたりから取ろうかな……」
百合が呟きながら嵐の体を眺める。
嵐はそれが理解できているのかどうかわからない表情で、ただ天井を見つめていた。