懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
自分の体がどんどん切り取られていくと言うのは、一体どんな気持ちなのだろうか?


俺なら包丁を刺された時点で気絶しているかもしれない。


しかし、嵐は時々うめき声を上げながらもしっかりと意識を保っていた。


肉を切り取る事が目的であって殺したいワケじゃない。


百合の持つ包丁は内臓までは達していないはずだから、それも影響しているのかもしれない。


そう思っているよ、百合が嵐のズボンに手をかけた。


ボタンを外し、ジッパーを下ろす。


「待て、俺がやる」


咄嗟に俺は百合を止めていた。


別に百合は嵐にいやらしい事をしようとしているワケではない。


けれど、自分の好きな女が友人のズボンを脱がすシーンというのは、見ていて気分がいいものじゃなかった。


俺は百合に変わって嵐のズボンを膝くらいまで下ろした。
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