懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
「拓夢……拓夢……」
しゃくりあげて泣きながら百合が俺の背中をさすった。
胃の中に何も残らないくらいに吐き出し、ようやく嘔吐感は和らいだ。
俺はその場にしゃがみ込み、肩で呼吸を繰り返す。
「拓夢、大丈夫? 口の中見せて」
「そんなに切れてないから大丈夫だよ。それに今、汚い」
そう言うのに、百合はうがいもしていない俺の口の中を覗き込んだ。
「舌、切れてる」
「……大丈夫だって」
優しすぎる百合に少し赤面しながら、俺は立ち上がって水道の蛇口に口を付けた。
軽くうがいをして吐き出すと、口内に残っていた破片が落ちて行った。
食べきった事への解放感と、嘔吐による疲れで体がだるさを感じる。
と、その時だった。
カチャッと、鍵が開く音が聞こえて来た。
全員が次のドアへと視線を向ける。
俺と百合は目を見合わせる。
あのドアはどこへ続いているのか……。
だけど、もう他の友人たちも気が付いているようだった。
しゃくりあげて泣きながら百合が俺の背中をさすった。
胃の中に何も残らないくらいに吐き出し、ようやく嘔吐感は和らいだ。
俺はその場にしゃがみ込み、肩で呼吸を繰り返す。
「拓夢、大丈夫? 口の中見せて」
「そんなに切れてないから大丈夫だよ。それに今、汚い」
そう言うのに、百合はうがいもしていない俺の口の中を覗き込んだ。
「舌、切れてる」
「……大丈夫だって」
優しすぎる百合に少し赤面しながら、俺は立ち上がって水道の蛇口に口を付けた。
軽くうがいをして吐き出すと、口内に残っていた破片が落ちて行った。
食べきった事への解放感と、嘔吐による疲れで体がだるさを感じる。
と、その時だった。
カチャッと、鍵が開く音が聞こえて来た。
全員が次のドアへと視線を向ける。
俺と百合は目を見合わせる。
あのドアはどこへ続いているのか……。
だけど、もう他の友人たちも気が付いているようだった。