懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
俺と百合は目を見交わせ、そして軽く肩をすくめた。
本当は真っ直ぐ帰りたかったけれど、嵐は言いだすと聞かない性格だ。
ついていかなかったとなれば、後から文句を言われるかもしれない。
仕方なく、俺たちはその声のする方へと向かったのだ。
細い路地へと入ってみると、すぐそばで人だかりができていた。
集まっている人はみんな同じように上を見上げていたため、俺たちも自然とそちらへ視線を向けることになった。
民家に生えている立派な木の上に、同じ制服を着た女子生徒の姿があった。
女子生徒は木の枝に掴まりながら、もう片方の手を伸ばしている。
その手の先には子猫がいた。
真っ白な子猫は所々汚れていて、小刻みに体を震わせて怯えている様子だ。
「おいで。こわくないから、ね?」
女子生徒は優しく声をかける。
その声には聞き覚えがあった。
クラスメイトの月奈だ。
本当は真っ直ぐ帰りたかったけれど、嵐は言いだすと聞かない性格だ。
ついていかなかったとなれば、後から文句を言われるかもしれない。
仕方なく、俺たちはその声のする方へと向かったのだ。
細い路地へと入ってみると、すぐそばで人だかりができていた。
集まっている人はみんな同じように上を見上げていたため、俺たちも自然とそちらへ視線を向けることになった。
民家に生えている立派な木の上に、同じ制服を着た女子生徒の姿があった。
女子生徒は木の枝に掴まりながら、もう片方の手を伸ばしている。
その手の先には子猫がいた。
真っ白な子猫は所々汚れていて、小刻みに体を震わせて怯えている様子だ。
「おいで。こわくないから、ね?」
女子生徒は優しく声をかける。
その声には聞き覚えがあった。
クラスメイトの月奈だ。