懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
その時だった。
足音が聞こえて振り返ると家主が大きな梯子を抱えて戻ってくるのが見えた。
「月奈、もう少し頑張れ! 今梯子を……」
最後まで言い終わることができなかった。
強い風がふき、月奈が体のバランスを崩したのだ。
手の力が限界に達している月奈は、それを耐える事ができなかった。
月奈の手が木から離れる。
その瞬間、月奈の背中が真っ直ぐに落ちてくるのが見えた。
俺は咄嗟に両手を差し出していた。
子猫が俺の手からスルリと逃げて走って行く。
子猫と人間では重さが違いすぎる。
覚悟していたって自分が怪我をする可能性は十分にあった。
冷静な状態なら決して手を出したりはしなかっただろう。
次の瞬間両腕に月奈の体重を感じ、やはり支えきる事ができなかった俺は月奈と一緒に地面へと倒れ込んでしまった。
足音が聞こえて振り返ると家主が大きな梯子を抱えて戻ってくるのが見えた。
「月奈、もう少し頑張れ! 今梯子を……」
最後まで言い終わることができなかった。
強い風がふき、月奈が体のバランスを崩したのだ。
手の力が限界に達している月奈は、それを耐える事ができなかった。
月奈の手が木から離れる。
その瞬間、月奈の背中が真っ直ぐに落ちてくるのが見えた。
俺は咄嗟に両手を差し出していた。
子猫が俺の手からスルリと逃げて走って行く。
子猫と人間では重さが違いすぎる。
覚悟していたって自分が怪我をする可能性は十分にあった。
冷静な状態なら決して手を出したりはしなかっただろう。
次の瞬間両腕に月奈の体重を感じ、やはり支えきる事ができなかった俺は月奈と一緒に地面へと倒れ込んでしまった。