懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
砂ぼこりが舞い、塀の外から悲鳴があがる。


「君たち、大丈夫か!?」


ようやくたどり着いた家主が駆け寄ってくる。


俺は眉間にシワを寄せながら上半身を起こし、うなづいた。


地面に叩きつけられた体は痛むけれど、大した怪我はない。


「月奈、大丈夫か?」


そう声をかけると、月奈は仰向けに地面に横たわった状態で呆然と俺の顔を見ていた。


「どうした? どこか痛むのか?」


「全然……」


そう言い、首を左右にふる月奈。


「本当か?」


どこかぼんやりしている月奈に心配になる俺。


まさか打ち所が悪かったんじゃないだろうな?


病院に連れて行くべきか?


そう思っていたら「すごいのね」月奈は一言そう言ったのだ。
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