懺悔部屋～脱出法は仲間を傷つけ食べること～

「は？」


月奈の言葉にキョトンとしてしまう俺。


「あたしを助けようとしてくれた」


「あ……あぁ。助けられなかったけどな」


そう返事をして、頭をかく。


「ううん。おかげで地面に激突しなくてすんだもの。ありがとう」


そう言われると、なんだか急に照れくさくなってしまって俺は月奈から視線をそらした。


見ると家主が子猫を抱きかかえている。


「君たちが命を助けたこの猫はわたしが責任を持って飼う事にするよ。


ほら、君たちも手当てをしてあげるから、うちにおいで」


「あ、ありがとうございます」


家主に促され俺たちはようやく立ち上がったのだった。