懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
そこか……。


よく見てみればひとり暮らしにしては大きな冷蔵庫だ。


カレンダーといい冷蔵庫といい、この部屋の不自然なものはいくらでもある。



俺は百合の隣に立ち、嵐を見た。


「嵐、どけてくれ」


「嫌だ」


「冷蔵庫の中になにがある?」


「何もねぇよ!」


そう怒鳴り返す嵐は徐々に呼吸を荒くしていく。


ふと視線を下げて見ると、体に巻きつけられたクッションが赤く染まり、血が滴になって床に落ちている。


「おい嵐……時間がないじゃないか!」
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