懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
「やめろ! 開けるな!!」


俺の下で嵐が叫ぶ。


「うるさいぞ!」


俺はそう言い、嵐を両手で押さえつけた。


その隙に百合が冷蔵庫を開けて……その瞬間、百合の甲高い悲鳴が部屋中にこだました。


俺は思わず手を緩め、百合へと視線をやる。


「え……?」


百合の向こう側に空いている冷蔵庫が見える。


その中に、大きな何かが入っているのが見えた。


「いや……いや!!」


百合が叫び、その場から飛びのいた。


「うそ……だろ……」


冷蔵庫の中がすべて見えて、俺は体中から自分の力が抜けて行くのを感じていた。


「なんなのよぉ!!」


春姫の叫びと鳴き声が聞こえてくる。
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