懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
みんな俺の事が好きで一緒にいてくれるワケじゃない。


俺が怖いから一緒にいるだけだ。


わかってる……わかってんだそんなこと!!


カッターナイフを持っている手から思わず力が緩む。


その時だった。


「うわぁぁぁぁ!!!」


と、雄たけびを上げながら良が俺に向かって突進してきたのだ。


今まで大人しくしていて良が、顔を真っ赤にして俺に向かってくる。


咄嗟の事で俺はその場から動く事ができなかった。


月奈の体にまたがり、月奈の首にカッターナイフを当てた状態で止まってしまう。


そして、次の瞬間……。


良が俺の体に突撃すると同時に、俺の体は月奈から離れた。


ゴロゴロと教室の床を転がり、ようやく止まる。


「いってぇ……」


右肩を打ち付けた俺は顔をゆがめて良をにらみつけた。


でも……良は俺を見ていなかった。
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