懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
一瞬のけぞるようにして背中をそる百合。


「あぁぁぁぁぁ!!!!」


百合は悲鳴に似た声を張り上げながら、最後の力を振り絞って春姫に攻撃する。


油断していた春姫はそれを避ける事ができず、百合の持った包丁がまともに胸に突き刺さっていた。


一瞬、時間が止まったのかと思った。


2人の動きはピタリと止まり、そしてゆっくりとその体は倒れていった。


2人分の血だまりがジワジワと広がって行く。


俺は呼吸をすることも忘れ、それを見ていた。


ピクピクと小さく痙攣していた2人の体は、やがてピクリとも動かなくなった。


そして……ジジッと、あの音が聞こえたんだ
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