懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
俺は横から手を伸ばしそれに加勢する。


ドアは確かにしっかりと閉められていて、2人がかりでもビクとも動かない。


「だ、大丈夫?」


「僕も手伝うから」


悠と良が横から顔を出し、その手をノブにかけた。


「よし、みんなでもう一回だ。せーの!」


俺の掛け声と共に手に力を込める。


男4人の力が加わり、ドアがギシギシと音をたてた。


しかし、やはりドアは開かない。


額にはジワリと汗が浮かび、焦りと戸惑いと恐怖が交差する。


そんな状況で数分間頑張ってみたが、ついに俺たちはノブを開ける事を断念した。
< 29 / 281 >

この作品をシェア

pagetop