懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
一瞬の出来事で誰もその場から動くことはできなかった。


何が起きたのか理解さえ出来ていなかった。


ただ、気が付くと彗がその場に座り込み左目を押さえていたんだ。


「彗!?」


一番に彗にかけよったのは百合だった。


その行動により、全員の金縛りが解ける。


「嵐、お前何をした!?」


俺は嵐の肩を掴む。


嵐の右手には銀色のスプーンが握られていて、それは先端が血に染まっていた。


こいつ、いつの間にスプーンを!?


「仕方ないだろ。もう1つの目玉焼きがないと、俺たちはここから出られねぇんだ」


「だからって!!」
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