懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
怒鳴ろうとした俺を、彗が止めた。


「いいの。あたしもそう思うから」


彗は左目から血を流している。


本当は絶叫するほど痛いハズだ。


なのに彗はその痛みを我慢し、嵐からスプーンを受け取った。


「おい……やめてくれよ……」


良が後ずさりをする。


だけど、彗の意思は強かった。


彗は受け取ったスプーンを両手で持ち、左目に押し当てる。


そしてそれを右目同様にくりぬいたのだ。


女子たちの小さな悲鳴が部屋に響く。


彗の左目には真っ黒な空洞が広がり、そこからとめどなく血があふれ出す。


痛みに耐えて食いしばった唇は切れ、何本もの血の筋を垂らしている。
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