なつめくんの束縛
「なんか佐倉田さん見てるとほっとけない感じするからさ」
ニッと綺麗な笑顔を私に向けた武藤君。
武藤君の顔は笑顔から驚いた顔に一瞬にして変わった。
「えっ…ちょ…佐倉田さん…っ?」
急いで武藤君はお弁当箱を横に置いて慌てだした。
なにをこんなに慌ててるのかな…。
「っ…」
武藤君は考えたような顔をしてすぐ…
グイッと私を引っ張って…
「…泣かないで佐倉田さん」
武藤君は私を抱き締めてそう言った。