なつめくんの束縛





ガサッ…





不意に後ろの方から物音がした。





無意識に武藤君の両腕を掴んだまま私はゆっくり振り返った。





「佐倉田さん…っ!」





武藤君の呼んだ声には反応出来ずに、音がした方にいた人と目が合ってしまった。






………………棗君と…金宮さん……。







「…あ……」




棗君のあの冷たい目。



ジッと私を捉えて離さない。





ゾクゾクする……




とてもとても冷たい目。





なにを思ってそんな目で私を見るの…?



ねえ……棗君……

























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