なつめくんの束縛
「なんてね…。」
と棗君は呟いて、私を立ち上がらせてお互いが向き合う形になる。
「ゆっちゃん。
俺こういうの嫌いだから1回しか言わないから」
その言葉を聞いて私はゴクッと喉を鳴らす。
棗君の顔を見ればジーッと私の目を見て……
「ずっと好きだった。
俺と付き合って欲しい」
棗君が言うなんて思えない言葉を発した。
そ、そりゃそうだ…今言ってたじゃん…
俺こういうの嫌いだからって…
そんなの一緒にいた間でどんな性格か少しはわかってる…。
わかってるからこそ…
わかってるからこそその言葉がとても嬉しくてたまらない。
「こんな私でよければ…
ぜ、ぜひ…お願いします」