異常って言われても構わない。
占い
「今日の運勢第1位は…ふたご座!
 何をやっても上手くいく一日!
 特に恋愛運が最高だヨ!
 告白したら成功間違いなし♪」


…ふたご座?
…恋愛運最高?

はっ。

思わず鼻で笑ってしまう。

俺が恋愛運最高とか
ありえないんですけど。


「明希(アキ)ー
 何そのシケた笑い方。」


明るい茶髪が
TVを見ていた俺の視界を遮る。


「時雨(シグレ)
 お前もう来たんかよ。
 今日早くね?」

「今日は朝練があるのー。
 だから早く飯食えっ!」

「あーはいはい。」


コイツは時雨。
俺の中学からのダチだ。

近所に住んでて
毎朝通学途中に俺を迎えにくる。


「今の占い?
 あ、明希1位じゃん。」

「でもよ、恋愛運が最高なんだぜ?
 ありえねーっつーの。」


時雨を朝練に遅刻させないために
俺はパンと牛乳を一度に口に頬張る。


「何でさ。
 ありえないことはないっしょ?
 明希もう高2なんだからさ
 好きな子ぐらいいるじゃん?」

「…………まぁ(小声)」

「うっそ!!いんの?!
 誰誰誰誰?!」

「はぁっ?!」


こ、コイツ…
かまかけやがったな!!
< 1 / 29 >

この作品をシェア

pagetop