異常って言われても構わない。
あ、でもどうせ時雨のことだから
えーめんどくせーからヤダ
って言うんだろーな。

俺は夢の放課後勉強会(命名)を半分諦めて
ノートに目を戻した。


「マジ?」

「え?」


再び時雨を見ると
時雨は目を見開いて俺を見ている。


「マジで勉強教えてくれんの?
 明希が?
 俺帰んの7時くらいになんのに?」

「あ、あぁ…そうだけど?」


どうした時雨?
夜だからって遠慮する仲でもないだろ。


「や…」

「や?」

「やっりぃ!
 サンキュー明希!!!」

「ばっか!声でかいっての!」


ギリギリ先生には気付かれずにすんだ。

わりぃわりぃ、と言って
時雨は歯を出して笑う。


「じゃあ、部活終わったら
 すぐ明希ん家行くからなっ。」

「…おー。」


時雨はまたニカッと笑って
少し体を上下に弾ませながら
漫画を読み始めた。

時雨くーん
横顔がやけに嬉しそうなんですけど?

そんな反応2人きりの時にされたら
俺理性保てないよ?
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