異常って言われても構わない。
時雨は炒飯を置いて立ち上がり
俺の方に近付いてきた。

何でこっち来るかな?!


「明希…どしたん?」

「どーもしねぇから!
 お前は安静に座っとけって!」


さっきまでは側にいても平気だったのに
一旦意識してしまうと
もう自分が何をしでかすかわからない。


「どーもしねぇことないじゃん。
 なんか顔赤ぇし。」

「赤くない!」


言われて慌てて腕で顔を隠す。

そんなに赤いのか?
俺の顔。


「もしかして熱あるんじゃね?
 ちょっと貸してみ。」


コツン

でこに何かが当たる感触。

ちょちょちょちょちょちょちょちょ!!!


「おま…っ何やってんの?!」


時雨が自分のでこを俺のに当てていた。

顔が近すぎる!
息が当たる!


「何って、熱計ってんじゃん。」

「そんなことしなくていい!」


すぐさま時雨を両手で引き離す。

いきなり何しやがんだコイツは!
いつもならこんなことしないのに…。


「時雨、今日変だぞ?」


疲れすぎて頭おかしくなったのか?

そもそも何で走って来たんだ?
疲れてたのにわざわざ。


「…明希のせいじゃん。」

「は?」


ボソッと時雨が呟く。

俺のせい…?


「明希がっ
 好きな奴がいるなんて言ったから
 …焦ってんだよ!!」


へっ?
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