異常って言われても構わない。
*時雨side*


今朝はめちゃくちゃびっくりした。

なんと!

あの明希に好きな子がいるらしい!

かまかけて
好きな子いてもおかしくないって言ったら


「………………まぁ」


ってすんげぇ小っさな声で答えた。

普段はかっこいい明希が
初恋した女の子みたいで
すげぇ可愛いくて
俺は理性を保つのに超必死!

でも同時に
明希に好きな子がいるって聞いて
すんげぇショックだった。

何でかって?

それは、明希のことが好きだから。

中学生の頃から
ずっとずっと好きだから。

男ってわかってても
気付いたら好きになってた。


「誰誰誰誰?!」


平気なフリして聞き出そうとしたけど
明希は教えてくれなかった。

まぁ…そいつが誰かなんて
知らない方がよかったかも。

だって絶対俺そいつのこと
殺したくなるし。

あーあ…
俺どうしたらいいんだろ。

こんなことになるなら
もっと早くに伝えとけばよかった。

…成功する見込みはゼロに近いけどさ。


「時雨っ危な─」


バシィィィィンッ!!!


「いってぇーーーっ!!!!」


やべ
忘れてた。

俺いま朝練やってんだった。

ジンジンする鼻を抑えて
俺はうずくまった。
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