あふれる、想い

―ayuka―


試験が終わった


きっと蓮は…


蓮が考えてる事がわかる


だけど…聞きたくないから

わからない振りをする


限られた時間しかないなら…


その時間を大切にしたい


笑顔を沢山見たいし
覚えてて欲しい


「れ~ん
試験終わったから出かけようよ?」


「おっ…おう
どこ行く?」


驚きながらも応えてくれる


「行ってからのお楽しみ」


蓮の腕を引っ張って
電車に乗り込んだ


外に見える景色


太陽に照らされて
何もかもが輝いてるように見える


「どこに連れてってくれる訳?」


蓮は嬉しそうに笑った


「私が好きな場所」


何駅か過ぎた駅で降りた


「ここ?」


「まだだよ~」

不思議そうな蓮の手に自分の手を絡めた

蓮が恋人繋ぎをしてくれる


蓮の温もりをずっと感じてたい

駅から歩く事少し



「すっげ~なー」


蓮は驚いた後
満面の笑みを見せてくれた


「でしょ?」


目の前には広がる向日葵畑


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