あふれる、想い
「愛結花に待ってて欲しい」
愛結花が目を見開いた
「待ってる…ずっと待ってる」
「耐えられなかったら
待ってなくて良いから…
でも…帰国したら逢って?」
本当は誰の元にも行かせたくない
だけど…それは言えない…よな
「蓮の事ずっと待ってる」
俺は微笑んで愛結花の頭を撫でた
さっきからアナウンスが流れてる
もう限界だろうな
何より俺が進めなくなる
「さよならは言わない
絶対帰ってくるから…
またな」
「また逢える日を楽しみにしてる
またね」
愛結花が泣きながら笑ってくれる
俺の目からも涙が溢れた
でも、俺も愛結花に笑顔を向けた
「愛してる~」
愛結花が叫んだ
みんな見てて恥ずかしいだろ
でも…
「俺もずっと愛してる~」
俺は手を振った
愛結花が手を振ってくれるのが見えた
ゲートを通り過ぎた途端
俺は涙が止まらなくなった
男のくせに…でも
本気で愛してた
離れたくなかった
これからもずっと愛結花を愛してる