あふれる、想い

付き合ってる時だって

手紙なんかくれた事ないくせに…



私が泣きむしだから

泣いてるのわかってたんだ


きっと大変なはずなのに

私の心配ばかりしてる


こんな手紙貰ったら

寂しくても泣けないじゃんか…



「…ずるいよ」




でも…今だけ泣かせて…


「れーん…愛してる」


空に向かって涙を流した


手紙を見たら

やっぱり逢いたい

声が聴きたいよ


いつになったら強くなれるのかな


風がふわりと包んでくれた気がする



蓮が笑顔が好きだって言ってくれるなら

笑ってなくちゃいけないよね


「私も頑張るよ」


ネックレスを握り締めた


立ち止まっていた背中を

蓮の手紙で後押しされた気がした





教室に戻ってから

授業中に手紙を書いた


――――――――――――

愛しい蓮へ

元気そうで安心しました

NYで頑張ってね

蓮の笑顔大好きだよ

私も頑張るからね

蓮に貰ったネックレスを握り締めて

私もやっぱり

空と心は繋がってるって思ってる

私は大丈夫だからね

また逢える日まで…

愛してるよ

愛結花より

――――――――――――


短い手紙だけど
気持ちをたくさん込めた


矢野君にお願いした


「たぶん蓮から私宛の手紙は来ないと思うし
私も書かないから
これだけお願い出来ないかな？」


「…わかった」


「愛結花はそれでい「明日香やめろ!!」」

心配そうな顔の明日香の声を矢野君が遮った


「ありがとう、明日香
でも、お互い離れて連絡とってたら
逢いたくなるし心配ばかり増えるでしょ？
蓮の重荷にはなりたくないんだ」


連絡してたら

逢いたい、寂しいって

絶対言っちゃうから…


そうしたら…蓮は自分を責めちゃう