あふれる、想い
―shou―

辻に気持ちを伝えたものの
不安で仕方がない


岡野への気持ちなんて
俺が消してみせるから
だから、俺の所に来いよ


でも…俺に忘れさせれるのか?


いやいや…弱気になっちゃダメだ

辻が誰よりも好きだから…


何となくクリスマスから連絡も
会う事も出来なかった


その事を知った慶吾が
山口と計画してくれて
イヴのパーティメンバーで
年越しを兼ねて初詣をしようと
大きい神社に来た

屋台が沢山出てる



隣には慶吾

目の前には辻と山口と大橋


「ちょっと早く来すぎたな~」


「屋台でも見て回ろうよ」


慶吾の一言に大橋が楽しそうに提案するから
屋台を見て回る事になった



なのに、前を歩くのは
慶吾と大橋と山口


俺の隣は辻


なんか気まずい…

辻も何も言わないし
俺も何も言えない

緊張してドキドキと
キューッて切なさにいたたまれなくなる


「あれ?みんなは??」


辻の一言に周りを見ると…居ねーよ

どこ行った?


「…あいつらどこ行った?」


「わかんない
余所見してたらいなくなった」


俺の携帯が鳴り出した

《2人っきりにしてやったんだから
頑張れよ-慶吾-》

はっ?

辻の携帯も鳴り出した

変な内容じゃねーだろうな

辻が携帯を開いてる


「菜々がはぐれちゃったし
人も多くて時間もまだあるから
後で会おうって」


「そっか」

2人になれたのは嬉しい

でも…どうすればいいんだよ~?!?!

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