あふれる、想い

いた!!

山口はやっぱ可愛い


「上條だけど…」


「うん、知ってるよ」


知ってくれてたんだ

嬉しいな


「待たせてごめんな
じゃあ帰るか?」


「うん」


俯き加減の山口も可愛い



「えぇ岡野君ってそんな特技があるの?」


「おう、まじで上手いよ?」


「見てみたーい」


いつの間にか辻と岡野がすぐ近くに来てた


「上條君?」


「あっ…行こうか?」


山口と2人で歩いて門の外に出た


後ろから、岡野の自転車の後ろに乗ってる辻

2人に追い抜かれた


何で…そんなに楽しそうにしてんだよ


っくそ~


山口といるのに…なんで俺は辻ばかりなんだよ


山口は可愛い


でも…なんかドキドキしない


一生懸命話かけてくれるけど…


「あっ…私こっちなんだ」


言わなきゃいけねーよな


「ごめん
俺、山口の事ただの憧れだったみたいだ」


「そっか、じゃあまたね」


山口は本当にあっさりと…

逆に安心したように帰って行った


辻なら…きっとこういう時も笑顔なんだろうな


って…どんだけ辻ばっかなんだよ、俺は!!

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