あふれる、想い

未来に向かって


楽しかった冬休みも終わって
新学期が始まった


今は屋上

目の前には明日香と矢野君

明日香には冬休み中に
一度会って翔と付き合う事になった事を
きちんと伝えた


「あっそ」

すごいあっさりな答えで拍子抜けした


「私は愛結が幸せならそれでいいから」

明日香は優しく微笑んでくれて
それがすごく嬉しかった


今日は矢野君にもそれを言うつもり


「あのね…いいにくいんだけど
上條と付き合う事にしたの…」


矢野君は蓮の親友

蓮に知られるかもしれない

ううん、矢野君にも怒られるかも


「あぁ、明日香に聞いた
別に良いんじゃね?」


あっさりとした返事をくれる
矢野君を見てから明日香を見た


「言ったでしょ?
私は愛結が幸せなら良いの」


「あ…すか
ありがとう」


明日香に抱きついた


「本当、愛結は泣いてばっかだね」


「だって嬉しいんだもん」


明日香も優しく抱きしめてくれる


「ちょっと辻~
俺の明日香を返してくれよ」


「嫌だよっ」


「あははは」

明日香が笑うから、矢野君が苦笑いを浮かべた


「明日香は幸せ?」


「うん、岳志は私にぞっこんだからね」


「あはは
矢野君と明日香には
ずっと仲良しでいて貰いたいな」


「任せとけ」


矢野君が恥ずかしそうに笑いを浮かべてた

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