あふれる、想い
ボーっと突っ立って
頭を掻き毟ってると慶吾に背中を押された


「翔~怪しすぎだろ??
何やってんだよ?」


「…別に」


「憧れの山口さんと帰ったんだろ?」


「山口は本当にただの憧れだったんだ
なぁ、慶吾教えてくれよ?」


「何を?」


慶吾は女にモテる

だからサクッと解決してくれるだろ


「そいつの事友達なんだけどよ
そいつが男といるのを見ると意味もなくイラつくんだ」


「ははーん、ヤキモチだな」


ヤキモチ?!?!

俺が辻に??


「だって友達だぞ?」


「そいつの事ばっか考えるか?」


確かに最近は辻ばっかだ


頷いた


「どんだけ鈍いんだよ~!!」


慶吾が笑い出した


「翔はその子に恋しちゃってんだな」


納得って感じで慶吾は1人ニヤリと笑った


そうか、恋か~


って…


「えぇぇぇ」


俺が辻に?


「誰に恋してんだよ?」


「ちっちげーよ」


辻に恋なんてまぢ有り得ないだろ

あいつは気のいい友達だ


「まぁ翔は鈍いからよく考えろや」

慶吾は楽しそうに笑ってる

< 18 / 290 >

この作品をシェア

pagetop