あふれる、想い

―ayuka―


翔と付き合って3ヶ月


すごく不安に思ってるのはわかってた


でも…私から何を言っても
嘘になるんじゃないか


そう思って何も言えない


翔の事は好き


安心させてあげたい


でも…どうすればいいのかな


今は自習時間


「えっと、友達の原田明日香」


「明日香って呼んで」


「知ってる~
矢野君とすっごいラブラブだよね」

菜々が羨ましいって言いながら話しかけてる


「うふふ、あがとう」


明日香は照れくさそうにしながらも
幸せそうに笑った


「大橋菜々と山口麻紀ちゃん」


「「よろしくね~」」


明日香とも菜々とも麻紀ちゃんとも親友で
よく遊んでるけど
4人で顔を合わせた事はなかった


「4人で仲良くしようね」


「うん」


翔と同じクラスになれなかったのは
ちょっと残念だけど
楽しくなりそう


1年の時は翔
2年の時は蓮
3年は親友

好きな人と同じクラスになれなかったのは
3年だけなんだけど、楽しくなりそう


「最近、上條とはどう?」

明日香にいきなり聞かれた


「うーん…なんか蓮の事を気にしてるっぽい」


「上條が岡野君の事言ってきたの?」


「そういうんじゃないけど…態度でね」


身を乗り出してきた菜々に答えた


「愛結ちゃんは上條の事ちゃんと好き?」


「うん…好きだよ」

何か恥ずかしいんだけど~


「ってか岡野君の事わかってて
付き合ってんだから
上條が不安になるの仕方ないけど
悟られないようにするべきだよ」

「菜々って結構きついね~」

「私より麻紀のがきついよ」

「え~そんな事ないよ?」

「大丈夫、明日香もきついから」

「愛結~」

「いひゃい」

明日香に頬を抓られた

頬を撫でる


< 182 / 290 >

この作品をシェア

pagetop