あふれる、想い
―ayuka―
翔と付き合って3ヶ月
すごく不安に思ってるのはわかってた
でも…私から何を言っても
嘘になるんじゃないか
そう思って何も言えない
翔の事は好き
安心させてあげたい
でも…どうすればいいのかな
今は自習時間
「えっと、友達の原田明日香」
「明日香って呼んで」
「知ってる~
矢野君とすっごいラブラブだよね」
菜々が羨ましいって言いながら話しかけてる
「うふふ、あがとう」
明日香は照れくさそうにしながらも
幸せそうに笑った
「大橋菜々と山口麻紀ちゃん」
「「よろしくね~」」
明日香とも菜々とも麻紀ちゃんとも親友で
よく遊んでるけど
4人で顔を合わせた事はなかった
「4人で仲良くしようね」
「うん」
翔と同じクラスになれなかったのは
ちょっと残念だけど
楽しくなりそう
1年の時は翔
2年の時は蓮
3年は親友
好きな人と同じクラスになれなかったのは
3年だけなんだけど、楽しくなりそう
「最近、上條とはどう?」
明日香にいきなり聞かれた
「うーん…なんか蓮の事を気にしてるっぽい」
「上條が岡野君の事言ってきたの?」
「そういうんじゃないけど…態度でね」
身を乗り出してきた菜々に答えた
「愛結ちゃんは上條の事ちゃんと好き?」
「うん…好きだよ」
何か恥ずかしいんだけど~
「ってか岡野君の事わかってて
付き合ってんだから
上條が不安になるの仕方ないけど
悟られないようにするべきだよ」
「菜々って結構きついね~」
「私より麻紀のがきついよ」
「え~そんな事ないよ?」
「大丈夫、明日香もきついから」
「愛結~」
「いひゃい」
明日香に頬を抓られた
頬を撫でる