あふれる、想い

昼休みになって翔はようやく学校に来た


「お酒臭い…」


「ごめん
昨日、慶吾達とかなり飲んだから…」


「村上君は普通に学校来てたよ?」


「あいつ途中で帰ったんだよ
ツレにかなり飲まされて…寝坊した
心配かけてごめんな」


翔が酔っ払うなんて珍しいな

だから、寝坊しちゃったんだな


「酒臭いの先生にバレないようにしなよ?」


「わかってるって」


翔はそう言いながらガムを口に入れた


ガムぐらいで誤魔化せれないでしょ


そう言いながら2人で顔を見合わせて笑った



いつも通りの翔で

さっきのザワザワは気のせいかな



昼休みが終わって、教室に戻った


「上條は学校に来たの?」


朝から挙動不審だった私に
明日香が勘付いて
全部話したんだよね


「うん
友達と酒飲みすぎたらしく
寝坊したんだって
すっごい酒臭かった」


「何それ…
心配かけて酔いつぶれか」


明日香がケラケラ笑うから
笑って返した

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