あふれる、想い
2人の未来
―shou―
楽しかった夏休みも終わり
秋を感じるようになった
俺は担任に進路指導室に呼ばれた
「おっ、上條来たか
まぁそこに座れ」
俺は言われたとおり
担任の目の前の椅子に
テーブルを挟んで座った
「最近、頑張ってるみたいだな」
「…はぁ、まぁ」
「辻のおかげか?」
担任はニヤニヤしてる
「なっ」
「お互いを高め合う事は良い事だぞ~
上條も成績上がってるしな」
なんで愛結花との事を知ってんだよっ
成績は確かに上がったけど…
愛結花と同じ大学は…まだまだ無理だ
「それでだな
成績が上がった事だし
志望大学を変えてみてはどうだ?」
担任が封筒から出した資料
1年の時に行きたいと思ってた大学
「今の上條なら大丈夫だと思うぞ
将来的にも今の志望大学より
有利になるしな」
「……考えときます」
どれだけ頑張れば愛結花と同じ大学に
行く事が出来るんだろう
…無理なのか?
でも…愛結花と同じ大学に通う
それを想像しただけで嬉しくなるんだ
だから、勉強も頑張れる
教室で待っていてくれる愛結花の元に向かった
「あっ翔!!
もういいの?」
俺に向けてくれる笑顔が愛おしい
「おう
待たせてごめんな」
俺達は今日も図書館に向かい勉強する
数日後、俺は担任と話をして
志望大学を決めた