あふれる、想い

結局、何も言えなかった



不安そうにしながら

何もないように

俺に切り出さないようにしている

愛結花を前にすると


……言えなかったんだ



俺はヘタレだから…



1日でも愛結花と甘い時間が

多く過ごせれば良い


それだけしか考えられなかった





愛結花がどんな気持ちでいるかより


その幸せが長続きするように


そればっか考えて


自分が感じる幸せに酔いしれてた




遅くなったバレンタインの後


自由登校を良い事に


俺達はみんなで遊んだり


愛結花とだって2人で会った



だけど、あれ以来

俺は話を切り出せなかった



隣で笑ってる愛結花を見ていると

何も気にしてない


そう思ってた


どれだけ…悩ませてたなんかわからなかった



愛結花が無理して笑う事なんて

ずっと見てきて知ってたのに…


俺がそういう気持ちにさせてた


全く気づいてなかったんだ



これが届いたからには言わなきゃ…


そうなってから、初めて気づいたんだ


ごめんな…愛結花

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