あふれる、想い

卒業

―ayuka―


今日は卒業式


私達2人が別れた事を

親しい友達は驚いていた


それでも何もなかったように

深くは追求されなかった




式の前に配られた卒アル


その1番後ろに寄せ書きをする


明日香と矢野君と3人で書いてたら

菜々と麻紀ちゃんもやってきた


5人で書いてると


「俺らも混ぜてよ」


笑顔で翔が村上君と入って来た



『翔へ
いつも優しく温かく
月のように包んでくれてありがとう
翔の彼女になれて幸せでした
大学に行っても頑張ってね
愛結花』



『愛結花へ
愛結花を好きになって
色々な事があったけど
愛結花と付き合えて幸せだった
花のように笑う愛結花の笑顔が好きだ
大学行っても頑張れよ
困った事あったらいつでも電話して来い
翔』



翔と村上君は卒アルに
メッセージを書くと教室に戻って行った


翔のメッセージを見て涙が溢れた



「愛結、泣くの早いよ」


「そうだよ!!
今から泣くな」


明日香と菜々に怒られながら
麻紀ちゃんが背中を擦ってくれた



それでも翔の気持ちが温かくて泣いた