あふれる、想い
好きな人
蓮も
翔も
傷つけた
今更…素直になっても
それはただの我儘なんじゃないかな…
「愛結花は忘れちゃったかもしれないけど
俺…約束した大学受かったんだ
春からは…その大学に通う」
「…ぅ…そ…」
蓮も覚えてくれてたんだ
「本当だよ
同じ大学じゃなくても
これからはずっと日本にいる
少しでも…俺を想う気持ちがあるなら
俺との未来を考えてくれないか?」
「…同じ大学だよ」
知って欲しかった
「まぢで?!
すっげー嬉しい
俺との事…考えてくれる?」
気づいたら頷いてた
「携帯の番号とか変わってる?」
首を左右に振った
もしかしたら…その可能性を捨てきれず
番号はおろか、メアドも変えてなかった
「じゃあ、また連絡する」
えっ?
「まだ携帯持ってないからさ」
「…うん」
「離れてた時間を埋め合わせたいしな」
蓮は〝またな"そう言って
片手を挙げて屋上からいなくなった
ねぇ…蓮
帰ってきてすぐに逢いに来てくれて嬉しかった
すぐその胸に飛び込みたかった
でもね…
翔の悲しむ顔が心に浮かんだんだ
また…2人の間で揺れ動いてる
そんな私が蓮の胸に飛び込むなんて
……間違ってる
どうして私はこう優柔不断なのかな
どうして強い気持ちを持てないのかな
こんな自分が…大嫌いなのに…