あふれる、想い
どれだけ俺が表現しようと
愛結花は受け入れてくれない
どうすれば…
もう一度
愛結花の瞳に入れるんだろう
もう一度
その瞳に映る事が出来るなら
もう
絶対
俺、以外映させねーんだ
「愛結花はどうして俺を拒絶するんだ?」
嫌いだから…
そう言われませんように…
やっぱ俺…ヘタレだ
「ん~…自分に自信がないからかな」
愛結花は空を見上げて
寂しそうに呟いた
「俺だって自信なんかねーよ?
ただ愛結花といたいだけ…
お互いで補いあえばいいじゃねーか」
「私はまだ補いあえないよ
私ばっか補って貰うようになるもん」
「そんな事」
ちっ…
愛結花の携帯が鳴り出した
誰だよ
間が悪いな
…まさか上條か?!?!
「ちょっとごめんね
…もしもし?」
俺は愛結花の会話に耳を澄ました
「えっ?!…うーん…
また人数足りないの?
…いや…お願いされても…
無理無理
菜々?
…だって合コンとか苦手なんだもん」
俺は愛結花の携帯を取り上げた
「もしもし、岡野だけど?」
「ちょっと!!ちょっ蓮??」
愛結花が手を伸ばすけど
無視して会話を続けた
『岡野君?!
大橋です』
大橋です
じゃねーよ!!!!
「合コンには行かせない」
『付き合ってんの?』
「今後はその予定」
『じゃあまだフリーならいいじゃん』
「行かせない
行くなら俺もついていく」
『はぁ?!』
「無意味だろ?」
『よっぽど惚れてんだね
まぁ…じゃあ仕方ないから
他をあたるわ』
「おう、悪いな」
はいはーいと明るい声で
大橋からの電話は切れた
頬を膨らませてる愛結花に
「合コンなんか行く必要ないだろ」
そう言い放ち、携帯をポンと返した