あふれる、想い

再・旅行②

―ayuka―

朝日の中で目が醒めた


いつの間にかベッドで眠ってた



ん?

ベッド?!?!



確か…昨日…


ウッドデッキで…飲んだよね?



寝起きの頭で

一生懸命、記憶を辿る




なんか…連に言っちゃったような…



本音言っちゃったり…してないよね?



ってか蓮は?!?!?!



部屋を見回すとソファで寝てた



気…遣ったのかな?



付き合ってないもんね…



いつまでもズルズルしてちゃいけない


そんな事わかってる


久々に見た蓮の寝顔


幸せそうな寝顔



でも…急に眉間に皺を寄せた



「…行くな…」



「………戻って来い…愛結花…」



えっ…?


私の夢?!



行くな…戻って来い??



私の曖昧さが蓮を傷つけてる



蓮を起こさないように
そっと部屋から出た


まだ明日香も矢野君も起きてないみたい



少し散歩しよう



前にこの別荘に来た時は

付き合って1ヶ月だった



私も明日香も付き合ったばっかで

ドキドキして

期待に溢れてた



あれから3年



季節は違うけど

こうやって木々が遊歩道を囲って

癒してくれる




瞼をゆっくり閉じた



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