あふれる、想い

責められなくて良かった


そう安心する気持ちと
最後だから優しくされるのかって…
不安になる


これが最後なんじゃねーかって…


今と同じ気持ち…前にも味わった



愛結花が俺と上條の間で揺れてる時




俺を…俺だけを見て欲しかった


叶わなかったな


もう少しただ好きでいるだけ

それだけならいいよな?

諦めが悪いってわかってるけど…

気持ち消せれそうにねーや…


そう思った



今も…同じ事を思う


2度も思うなんてな

いや…ずっと思ってきたかもしれねーな


俺はもう少しただ好きでいたい

何度も思ってきた


その度に愛結花は俺に来てくれた




俺は今もまた俺だけを見て欲しいって思ってる


だけど…この雰囲気は無理そうだな


今も片想いだから、大して変わんないだろう


だけど…いい加減…けじめつけなきゃな



愛結花も何かを考え込んで砂を眺めてた



「俺さ~」

俺の言葉に愛結花は俯いていた顔を上げ
俺を真っ直ぐに見つめた


最後なら悔いを残したくないな

俺は海だけを見つめた



「自分でも訳わかんねーぐらい愛結花が好きで
忘れようと思っても、諦めようと思っても
自分でもどうしようもないぐらい
愛結花が愛おしくて好きだ」

言葉で表せれないぐらい…


「愛結花が俺と上條の間で揺れてた時
俺は絶対選んで貰えないと思ってた
それでも俺を選んでくれて
俺は本当にすっげー嬉しくて幸せだった
もし選ばれなくても
ずっと愛結花を想い続けるだろうって思ってた」

今も思ってる
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