あふれる、想い
「もう遅い…よね
それでも岡野君が好き」
はっ?
今なんつった??
俺を好き??
俺は思わず振り返った
嘘じゃねーよな?
好きすぎて幻聴を聞いたのか?
これは現実なのか…
そんなバカみたいな事を考えてた
だってそれぐらい俺にとっては有り得ない
「今更だよね…」
今更なんかじゃねーよ
もう我慢しね~
俺は辻を抱きしめた
「もう…ダメかと思った
上條が好きだと…だから
諦めるしかない
でも諦めれなくて
どうしたらいいのか…
そう思ってた」
「辛い思いばかりさせてごめんね
いつも優しくしてくれてありがとう
支えてくれてたのは岡野君だった」
俺の気持ちがやっと伝わったんだ
これ程、気持ちが満たされた事はない
ダサくても情けなくても
気持ちが消せれないって思ってたけど
想い続けて良かった
切なさも苦しさも悲しさも…救われた
「もう一度言う
俺の彼女になって?」
「…彼女にしてください」
照れたように笑う辻はすっげー可愛かった
絶対離さない
俺はもう一度力を込めて抱きしめた
俺ほど幸せな奴は
この瞬間(トキ)どこを探してもいないと思う
最高に幸せだ