あふれる、想い
―ayuka―
今更すぎるかと思った
呆れられるかと思った
ううん
それよりも嫌われたんじゃないか…
それぐらい酷い事をしたから不安になった
でも…岡野君はちゃんと気持ちを受け止めて
抱きしめてくれた
好きな人と両思いになれるって
こんなに温かい気持ちになれるんだね
知らなかったよ
岡野君が抱きしめれくれる温もりが
優しさが…幸せだよ
岡野君の胸に頬を寄せた
心臓がすっごいドキドキいってる
でもね
同じぐらい私もドキドキいってるんだよ
そう思った瞬間
ポケットの携帯が震えだした
思わず身体がビクつく
「辻?」
不審そうな顔を岡野君がするけど
おそるおそるポケットから携帯を出した
やっぱり…
「…もし、もし?」
『ちょっとどんだけ
屋上で待ってれば良いのよ』
「ごめんね?」
『ごめんねじゃないわよ
5分以内に来ないと…わかってんでしょうね?』
プッツ、ツーツー
怖い
明日香様がお怒りだよ
「岡野君急いで!!
屋上に行かなきゃ!!」
「おう」
岡野君が私の手を握ってくれるから
屋上に急いだ