あふれる、想い
「麻紀ちゃん可愛いのに彼氏作らないの?」
ずっと疑問だった
「ん~何かね
誘ってくれる人はいるけど
ただの憧れだったとか
イメージ違うって言われるんだよね」
「麻紀は結構、毒舌なんだよ」
「菜々もでしょ」
2人が笑ってる
菜々がアイライナーを引いてくれるから
静かに瞼を閉じた
「出来た」
その声で目を開けた
「すっごい可愛い!!
ってか上出来?」
菜々が興奮してるから
麻紀ちゃんが鏡を渡してくれる
…これ私??
「すっごい可愛い
絶対、彼氏ますます惚れるよ」
「そうかなぁ?」
「早く行っておいでよ」
「菜々も麻紀ちゃんもありがと」
2人が親指を立ててくれるから
お弁当を持って急いで屋上に向かった
屋上に行くと
明日香は矢野君とベンチで2人の世界
岡野君は壁にもたれて寝てた
一歩足を入れた所で起きてこっちを見つめてる
何か…恥ずかしい
「辻?
遅かったなぁ」
それだけ??
まさか…気づいてないとか…ないよね?
「ごめんね、待たせて」
ジーッと見つめられる
「変かな?」
「いや、別に」
うぅ…可愛いって言われたかったのに~
似合ってないのかな…
「昼飯まだだろ?」
あっ…話変わっちゃった
ちょっとガッカリ
岡野君の隣に座ってお弁当を食べた
それからはいつも通りの会話
結局、何も言ってくれなかったよ
「今日、帰り迎えに行くね?」
田端さんに見せたいから…
「いや、俺が迎えに行くわ」
何で?
そう聞きたかったのに
チャイムがなって戻る事になった