あふれる、想い

教室に入った途端に
明日香に色々聞かれる

授業始まってるけど
自習だからみんな騒がしい


「何でいきなりバッチリになってんの?」

「変かな?」

何か自信なくなってきた…

「すっごい似合ってるし可愛いよ
ってか何があったの?」


私はさっきの岡野君と田端さんの話を
明日香に聞いてもらった


「何それ…
田端って軽いだけじゃん
私あの子嫌いなんだよね」


「そうなの?」


「岳志も声かけられた事あるんだよ」


そうなんだ…
明日香は相当嫌ってるみたい


私は菜々にメールした


≪何か失敗だったみたい≫

≪はぁ?!何でよ!!
完璧じゃん≫

≪彼氏…可愛いって言ってくれなかった≫

≪じゃあ好みじゃないのかも
明日、朝一番で愛結花の家に行くわ
違うメイクしてあげる≫

≪いいの?≫

≪麻紀も行くって≫

≪ありがとう≫


菜々って凄いなぁ

自習だったから
チャイムが鳴る前に授業が終わった


明日香と岡野君の教室の前で待つ事にした


教室にいると上條に声かけられるから…

今は上條より田端さんなんだよ


中から号令が聞こえて、人が出てきた


「岡野君」

「俺が行くって言ったのに…」

「あっ…授業が早く終わったから…」

何か不機嫌?
どうして??

岡野君の後ろから田端さんが出てくる

2人で何か用事でもあったの?


「あれ~辻さん?
いつもと違うね~
辻さんって可愛かったんだ」

何かムカつくんですけどっ


「あんた失礼じゃない?
自分だって大した事ないくせに」


明日香凄い…


「なによ、ふんっ」

田端さんは怒って教室から出て行った

明日香は可愛いっていうより美人タイプだもんね

…強いよ


「おい、帰ろうぜ」

何も知らない平和な矢野君が出てきて
4人で話をしながら帰った

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