あふれる、想い
―ren―

今日は愛結花と初めて私服デート

20分も前に待ち合わせ場所に着いた

すっげー楽しみにしすぎて
そわそわするし
時間が経つのが遅すぎて
つい早く来てしまった


来た!!

小走りで急いでやってくる愛結花



「待たせてごめんね」

「俺が早く着いただけだし」


愛結花だって10分以上も
早く着いたくせに…



初めて愛結花の私服を見た


すっげー可愛い


いつもより少し背が高い

足元を見たけど…ミュールのせいだ

それがいつもよりドキドキした


気づかれないように声をかけた


並んで歩くけど
歩きづらくないように歩幅を合わせる


大丈夫か?

愛結花が優しく微笑んでるから
大丈夫なんだよな


映画にはちょっと早いなぁ

そう思ってたら


「あっ」


愛結花が声を出した


ん?

クレープ屋か?

目を輝かせてクレープ屋を見てる


「食べるか?」


「いいの?」

「もちろん」

すっげー嬉しそうに愛結花は笑った
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