あふれる、想い

岳志は酒が強い

もちろん俺も…

原田はちょっと弱いらしい

ほんのり頬が赤くなってる

だけど…誰よりも弱いのは愛結花だ


「れ~ん、あーんして?」

俺の腕に自分の腕を絡めて
甘い声を出しながら肉を持ってくる


こんな愛結花を初めて見た

やばい…ヤバイぞ

そう思いつつも口を開いた

愛結花は嬉しそうに肉を持ってくる


「美味い」

愛結花に食べさせて貰っただけで数倍美味い

「よかったぁ~」


「愛結~もっと飲むんだ~」


「うぃー」


原田に絡まれてまだ飲んでる

岳志も止めろよ~

岳志を見ると原田に飲ませてるし…

「岳志~酔ってんのか?」

「んな訳ねーじゃん?」

だよな…


「愛結花~肉を食え」

俺は愛結花の手から酒を取って
代わりに肉を渡した


「食べさせて~」

俺は真っ赤になりながら食べさせた


「おいひぃね~」

口に頬張りながら嬉しそうに食べてる

まぢで可愛い

そう思ってたのに…また飲んでやがる

俺はまたそれを奪った

「飲みすぎ」

愛結花は頬を膨らませながら
目を潤ませて睨んでくる


怒ってんだろうけど…怒ってるように見えねーよ

誘ってんのか?

んな訳ねーよな


「まだ飲む~」

「もうダーメ」

俺はそう言ったけど
愛結花は口を尖らせてる


原田は岳志に甘えてるし
もう連れて帰るか…


「部屋帰るか?」

その方が良いよな?
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