あふれる、想い
愛おしい
―ren―
夜は近くの歩いて行けるレストランで食事をした
戻ってきてウッドデッキで
また酒を飲み始めた岳志と原田
懲りない2人だよ
俺は愛結花を誘って散歩する事にした
また飲んだりしたら…
「蛍いるかなぁ?」
俺の気持ちも知らず
嬉しそうに笑ってる愛結花
「さぁ?いるんじゃね?」
素っ気無い返事しか返せれね~
なのに、愛結花は嬉しそうに
俺に笑顔を向けてる
月明かりに照らされた愛結花
色白い肌が透き通って
ブラウンの髪が揺れてる
…すごく綺麗だ
俺の心臓はドキドキしっぱなしなんだ
落ち着け…
俺は自分自身に語りかけた
「あっ…あぁ」
愛結花が急に大きい声を出した
びっくりして愛結花が指す方向を見た
2匹の蛍が仲良くくっ付いて飛んでる
「綺麗~」
「俺と愛結花みたいだな」
本当にそう思ったんだ
「本当だね」
無邪気に笑う愛結花を後ろから抱きしめた
小さな肩
俺の胸にすっぽり埋まる身長
数匹の蛍が増え
俺達のすぐ近くの小川を飛んでる
「星も綺麗だね~」
空気が澄んでるからか星もよく見える
幻想的な世界に愛結花はすっかり酔いしれてた
俺が回した手を両手で掴んでくる
小さいけど温かい手
「また蓮とこの景色を見たいな」
「おぅ、この先もずっとな」
俺は愛結花の願いを叶えてやりたいと思った
この先もずっと…愛結花の隣でいたい